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在籍:同志社大学 バイト先:京進 ~塾講師刺殺事件について思うこと~

悲しい事件がありました。
どうコメントをしていいのかわからない事件がありました。

アルバイトの塾講師が、小6の生徒を刺殺する。

働いていたのは、京進という、まぁ京阪神ではおっきめの塾で、そして同志社の学生らしい。


僕は4年前、同志社大学の学生でした。
僕は4年前、京進というところで、アルバイトをしてました。


今回の被疑者は、まぎれもない、4年前の僕と同じ立場の人間でした。
僕は工学部、被疑者は法学部の違いはありましたけど。

僕の知っている限りでは、もう一人僕と同じ立場の人間が居ます。
同志社に在籍しながら、京進で働いていた人物。
その人間は今、名古屋の高校で念願の教職についています。


4年前の僕を、思い返してみました。
僕は大学1年のときから、京進でアルバイトをしていました。
理由は簡単。
僕がそのとき、教職を目指していたからです。
人を教えるという、実戦経験がしてみたかった。
僕のキャリアプランに位置づけられた「修行」だと、思っていました。

予習・復習は大変だったけど、
僕は中学・高校の理科(化学・生物)と数学、中学英語を担当していました。

あの時の京進しか、僕は知りません。
けど、あの時の京進には、同じ事を考えている人間が結構居ました。
もちろん、ただ単に「塾講師は金がいい」っていって、来ている子達もたくさん居ましたけど。

自分は教職につきたい。
その特性があるのか見極めたい。
人を教えるということのすばらしさに、触れていたい。

そういう人間が、大学を超えて集まってくる。
彼らとの情報交換は僕にとって非常に楽しいものでした。
少なくとも、同志社に一部居た「教職をなんとなくとってます」系の教職仲間と話すよりかは、遥かに楽しかったし、勉強になった。

塾のバイト・塾の正社員・学校の教師。
モノをおしえる立場だけど、じつはポジションが全然違う。
これをいっしょくたに考えるのはおかしい。
それは良くわかっています。
でも僕は、自分が教えるという活動をしている中で、学校教育ってなんなのやろって真剣に考えたつもりです。

僕は大学4年に進学したとき、京進をやめました。
研究室に配属されて、研究に専念したかったこと。
教育実習があってその間塾を休まなければいけなくなることが確実だったこと。
…そして、悲しいけど、ストーカーまがいになってしまった同僚から逃げるためでした。

ストーカーちっくになってしまった同僚(同じ塾講師)は、阪大の学生でした。
だから僕は、死んでも阪大にゃ行きたくなかった。
…あいつ今、なにやってんだろ~な~。
僕が昔の日記で、MURAKKYに「阪大に行きたくない」と相談した、って内容があったと思うんですが、それの真相は、この事件です。

そんな僕も、京進をやめてからは阪大に学籍を移し、そして技術職として社会人の道を歩んでいます。


昔の僕に聞いてみたい。
楓よ、お前は生徒を刺したいと思ったことがありますか?

タイムマシンに乗らずとも、答えは明白。

NO.

ありえません。

生徒は僕を刺したいと思ったことがあるんだろうか?
だとしたら、悲しいけれども。

なぜ、生徒に刃を向ける?
静かにせい!と頭をしばいたことなら、僕にだって何度もある。
特に高校化学なんざ、何発しばいたことか。
…でも、それとこれと全然レベルの違うことやん。
死んだら、生徒たちは成長しないんやで。
それは、講師として一番恐ろしい闇ではなかったの?

会いたくない生徒。
僕は神に誓って言えるけど、そんな生徒は一人だって居なかったけど。
いたとしても。

なんで、刺すの?


昔の僕。
楽しかった。
夢のようだった。
僕にとって素敵な、「人を教えた日々」の思い出。
そのときの僕の蓄えが、僕をアメリカに行かせたわけだし。
(それは金銭的蓄えも、塾で得られたからね)

とりあえず、被疑者にはコトの重大さをまず考えてほしい。
んで服役して、罪を償ってください。
個人的に無期懲でもいいぐらいやけど。

嫌な予感がします。
人を教えることを真剣に考える人々に、チャンスがなくなる、予感。
人を教えることにもがこうとする人々から、取り上げられる機会。
そうはならないでほしいというのが僕のわがままだけど、
でも、保護者としては怖いんだろうね。

いろんなことを考えます。
今度、カナダにいる僕の元教え子に、話を聞いてみよう。

こんなこと、起こるだろうなって、予想してた?って。
by kaede-cogito | 2005-12-11 14:54 | 戯言
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